DXレポートには、DXの推進に関する現状と課題の中で、あらゆるモノがつながるIoT等を通じて活用できるデータが爆発的に増加し、また、AI、クラウド、マイクロサービスやクラウドを活用したアジャイル型のアプリケーション開発、ブロックチェーン、AR/VR等のデータを扱う新たなデジタル技術の活用の可能性が広がっており、こうした中で、あらゆる産業において、これらの新たなデジタル技術を活用してこれまでにないビジネス・モデルを展開する新規参入者が登場し、デジタル・ディスラプションと呼ばれるゲームチェンジが起きつつあると解説しています。
デジタルイノベーション、つまりデジタル技術による革新、新たな価値の創造によってもたらされる結果は、時には破壊的イノベーションを起こし、結果、小さな企業でも大企業の今までのビジネススタイルを打ち負かすほどのゲームチェンジを発生させています。
これがデジタル・ディスラプションであり、企業が新しいデジタル技術を使用して新たな製品やサービスを開発あるいは改良した結果として、既存製品に取って代わる製品を生み出すケースなどを指します。
デジタル・ディスラプションの事例は、総務省の情報通信白書にも数多く紹介されており、また有名なスタートアップ企業を見渡せば、多くのデジタル技術を武器に市場に参入するディスラプターは、独創的な自身の技術によって時代に適した形のビジネスモデルを構築し、従来型のビジネススタイルをまったく刷新させてしまうことで、既存企業の存続を困難にさせてゲームチェンジャーになっているという事実が実感できます。
デジタルイノベーションによる破壊によって、従来の大資本の会社は安泰という常識が、数名の会社でさえ、大企業を脅かすほどの可能性があることが現実的となりました。これは、技術と創意工夫によってどんな企業にもチャンスがあるという証明であり、一方では変革を嫌い従来のビジネススタイルに固執してデジタルイノベーションに果敢に取り組むことができない企業は、存続が危ぶまれるリスクが大きいということです。
デジタル・ディスラプションの多くの事例から、近年ゲームチェンジに要する時間は、意外と短いということがわかります。従来型のビジネスモデルのスタイルの延長ではなく、全く新しい発想をもとに今までにない新たな技術によって創造と破壊が繰り返されるであろう今後を想像すると、企業がDXへの取り組む姿勢にもそんなに時間をかけていられないということが重要なポイントになります。
デジタルイノベーションは比較的短期間に行われてる