2020年1月23日(木)「AIで実現する新しい業務自動化の形」と題して、株式会社オルツテクノロジーズ共催のAIを活用したRPAセミナーDay1 ”AI議事録『AI GIJIROKU(エーアイギジロク)』とRPA連携紹介”を開催いたしました。
プログラム内容 |
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① AI議事録『AI GIJIROKU』を活用したシステム提案事例のご紹介
株式会社オルツテクノロジーズ 営業本部長 浅井 勝也 様
弊社オルツテクノロジーズは、パーソナルAI(P.A.I)を開発する株式会社オルツの子会社となり、AI議事録にかかわらず、AI関連の開発、研究を行っております。P.A.Iがあると、人に代わってAIがiPhoneのSiriに話しかけて、ピザを注文するようなことができてしまいます。(動画内デモ参照)
オルツは、AI研究者やエンジニアを中心とした会社で、世界的に権威のあるACL、CALLINGといった言語処理の学会でも採択された技術によって、個人のクローンを作るというところのコミュニケーションであったりとか、その人の声、嗜好であったりとか統合的に人のAIを作っていくという様々な研究をおこなっています。
オルツテクノロジーズは、2019年4月に設立され、オルツで研究開発されたテクノロジーを社会実装するのが役割のビジネス寄りの会社です。AIに関わるコンサルティング、企画、開発から運用まで、トータルでビジネスを行っており、拠点は国内とベトナムです。
OEM提供、AI提供、代理店制度によって、パートナーを通じて行っており、現在のソリューションとしては、「AI GIJIROKU」と、チャットボットなどに有効な一問一答でその人のノウハウを学習していくエンジンの「NeoRMR」を提供しています。
「AI GIJIROKU」は、1月13日にサービスリリースしました。
特徴といたしましては、ネット環境があればPCだけでご利用いただけます。通常の議事録は、外部マイクにIDが紐づいていたりするのですけれど、「AI GIJIROKU」は、それぞれの個別のIDがPCのブラウザ上で、個々に紐づくようになっています。
多言語化については、日本語から英語、英語から中国語とか30か国語に対応しております。
AI部分の特徴的な機能として、会議室等での使用をイメージしておりますが、私の声がアカウントに紐づくというような設定が可能な為、話者識別ができます。
話者識別ができることで、グループでの対話に対応ができ、1つのパソコンで登録済みのユーザに対しては、誰が何をしゃべったかとかを分離して記録することができます。
あと特徴的なのが、辞書のパーソナライズ化です。今までの議事録サービスは、音声認識に頼る部分が大きく、そのあとの言語処理であったりとか、音声認識で間違ってしまった場合はどうしようもないという問題がありました。そうした誤認識してしまった言葉や、業界用語などの通常の音声認識では取得できない言葉を、辞書によって後処理で補正するような機能です。
あとは、この「AI GIJIROKU」を使って、ビジネスを拡張していきたいと考えています。お客様の議事録の要約といったご要望に応じるにはAIだけで対応するのが難しいため、アウトソーシングで、人の手による要約や、補正サービスを行い、これが教師データとなるため積みあがっていくと将来的には、我々のAIで自動要約ができるようになる予定です。
「AI GIJIROKU」のデモですが、Googleのアカウントでログインして、Macのブラウザで議事録を取得しております。
日本語で表示されておりますが、英語へのトランスレーションも可能です。リアルタイムで音声認識していますが、うまく認識できなかった部分を補正できます。
辞書のカスタマイズを重ねることによって、金融業界に特化した辞書や、小売業に特化した辞書ができ、パーソナライズ化を進めることによって我々のP.A.Iの思想につながっていき、辞書がどんどん溜まっていくことで将来的にその人の口癖であったり、よく使う言葉をP.A.Iにデータとしてその人らしさを学習させることができます。
レコーディングさせていただいたものは、リアルタイムの修正、後処理が可能ですが、テキストだけでなく音声も残っているので、後から確認したい事項であるとかを再生可能ですし、キーワード抽出も便利です。
声紋を事前登録しておくと、後処理で話者分離ができます。また、オンラインミーティングは、それぞれのPCでそれぞれのIDでログインして、遠隔の議事録が可能です。
音声データをアップロードして、議事録を作成することもできます。
将来は、ZoomやSlackとの連携も考えており、社内ナレッジの共有や資産化で、他社の議事録サービスとの差別化を考えております。
② AIを活用したRPAソリューションモデルのご案内
株式会社イーセクター シニアコンサルタント 山田 治典
イーセクターは、SIerであるCECの子会社なので、入力データドリブンで考えて音声データが入って来た時、それをどうやってシステム連携させるかというところをいろいろご紹介します。以前、議事録のシステムを探した時、汎用議事録の課題というところで、初期設備コストがかかる、話者分離ができないとかで、辞書登録機能が専門業者の数カ月に1回チューニング作業で別料金が発生するとか、多言語対応は当然NGだとなど、使い勝手が悪いなと思っていました。
そういった中「AI GIJIROKU」は、メンバー招待、辞書機能、Import Audio、声紋登録という4つのメリットを持っていました。録音したデータも、後から登録して、コンプライアンス目的でNGワードだけ検索するような使い方もできます。
声紋登録は、たった7行のセンテンスを読み上げるだけで終わってしまうというのがかっこよかったです。他社では最低2時間の個人のワークファイルがないと話者分離はできないと言われたケースもあります。
AI議事録の活用シーンとして、私どもSIerが、データの入口として音声をデジタルテキスト化してシステムにインポートしていく時にどういうことができるかというと、汎用議事録システムとしてはもちろんですが、ICレコーダで文字おこしをする取材システムや、証券、生保、損保などの対面営業システム、聴覚障碍者の方々への支援システムなどがあります。
あと、エレベータなどのメンテナンス作業してチェックした音声を、ロボットで様々なフォーマットに変換し報告書を自動作成するような要望もありました。将来的には、チャットボットと連動すれば、いろんな項目のチェックも効率化できます。
AIとRPAで何ができるのかというのは、需要を予測して、供給の最適化を図ることができます。実際にインプットとアウトプットを分けると、テキスト情報があったり、音声情報があったり、動画情報があったり、IoTのデバイスのセンサ―データなど、そういったもののデータ群をAIが飲み込んで、解析をおこない、その時に出てくるアプトプットが傾向分析、相関分析であったり、マイニングであったり、感情分析であったり、こういったものが出てきます。
この入口と出口さえお客様の要望に合わせ、セットしてしまえば、スクラッチ開発でもRPAでもいかようにも組み込んでいけます。
たとえば、この実際にテキストとか音声データが入ってくるときに、それをまずRPAやETLツールがデータ整形を行って、それをAIが解析して結果を出すとき、Webのアプリケーションとかが必要になるところなどはSIerが関わっていけるところで、担当者へメールするようなところも自動化が図られていきます。
私の案件で一番多いのは、IPカメラの監視画像をAIで監視したいというものです。
AIのビジネスモデルの3番目としては、やはりIoTのセンサーデータをAIで利用するものですが、この部分はまだまだこれからです。
客先への提案事例としては、物流センター様での監視カメラ画像解析事例、データセンター様でのLED監視カメラ画像解析事例、管理事務所様での監視カメラ画像解析事例をご紹介します。
(*動画内には、旧社名の「イーセクター」が表示されておりますが、現在は「株式会社シーイーシーカスタマサービス」です)
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