第二次AI
ブームは、もう少し現実的な問題を解けるように、専門家の知識をコンピュータに覚えこませることによって、より複雑な問題を人工知能に解かせようとした「エキスパートシステム」の時代です。 ゲームだけでなく、実際のビジネスでも活躍する分野が増えました。 但し、これは知識ベースを使って推論を行うルールベースのプログラムが中心であったため、結局、第一次ブームの時と同様、AIは限られた枠組みの中でしか有用でないという「フレーム問題」は、解消できませんでした。すべての専門知識やノウハウを網羅的に
AI
に教え込むのは困難であるため、複雑な問題や、例外がある場合などうまく対処できなかったようです。
第三次AI
ブームは、2000年代に入ってからコンピュータの小型化・高速化が進み、以前はCPUの処理能力が足らず進まなかった人間の脳神経回路を模した「ニューラルネットワーク」のAIが発達します。 2006年には、機械学習の中でも「ディープラーニング」の実用方法が登場し、2016年には、囲碁に特化した
AI
を搭載した「AlphaGo」が、人間のプロ棋士に勝利して、一気にブームが加速しました。ビッグデータを活用したディープラーニングが流行する中、教師なし学習が可能な「GAN(敵対的生成ネットワーク)」等が活用されるようになり、画像処理などでAIが適用できる分野が広がりました。