2019.11.13
ニューラルネットワークとは?
AIがブームになると、「ニューラルネットワーク」という言葉をよく耳にするようになりました。
人間の脳内には、千数百億個にもなるニューロン(神経細胞)があり、その脳細胞はお互いに電気信号を発して情報をやり取りしています。ニューロンは、0.1mm~0.005mmの大きさで、長い軸索と木の枝のように分岐した樹状突起が伸びており、この突起が、別の細胞とつながって神経回路を形成しています。この大量のニューロンが電気信号のリレーをすることによって、何かを認識したり、思考したりしています。
ニューラルネットワークを構成する基本単位は、「人工ニューロン」で、1つ以上の樹状突起に相当するところの入力を受け取って、それらの総和から情報伝達のための接触構造であるシナプスを生成します。そのシナプスの結合によって形成されたニューラルネットワークは、学習することでシナプスの結合強度を変化させ、問題解決できるような仕組みで、一つの層のすべてのニューロンが次の層のニューロンに接続するような一連のニューロンの層で構成されています。入力層、出力層、隠れ層から構成されており、この層を増やすことで能力が飛躍的に高まりますが、ディープラーニングは4層以上で、その中の隠れ層が数多く存在する多層構造のニューラルネットワークで行う機械学習の手法となります。
層と層の間のニューロン同士のつながりの強さ、つまりシナプスの結合の強さを示すのが「重み」です。重みづけを行うことで情報と情報の繋がりに重要度をつけるイメージになりますが、この重みづけの値が学習によって変わってきます。
ニューラルネットワークには、画像処理の分野で活躍するConvolutional Neural Network(CNN)や、自然言語処理・音声認識での言語モデルなどに使われるRecurrent Neural Network(RNN)など、様々な種類があります。
ニューラルネットワークの歴史は古く、人工知能と呼ばれる当時からこの考え方はあったのですが、人間の脳を模倣することがとてつもなく複雑な計算を要したので、コンピュータの性能が処理に追い付かなかったことが実情のようです。
現代では、スパコンを使用しなくても処理できるほどマシン性能も上がり、従来のAIの手法では苦手だったルール化できないような処理についても、人間と同じように計算できることで、ニューラルネットワークへの期待は高まり、今後益々あらゆる分野でAIの手法として活用されることになるでしょう。
[タグ]
[関連]