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2019.11.26

社会信用システムと信用スコア

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中国では2020年の実装に向けて、政府の収集したデータに基づいて全国民をランキング化し、ソーシャルクレジットでスコアリングする社会信用システムが進められています。

社会信用システムと信用スコア
公務の誠実、商業の誠実、社会誠実、司法の信頼性という4つの分野に焦点を当て、民間を含むの8社が信用システムでも試験を開始し、その中には「芝麻信用」で有名なアリババグループのアント・フィナンシャルのなども入っています。
個人の信用スコアが話題になりがちですが、その中には、中国の全企業を対象にした企業活動向けの信用スコアの計画も盛り込まれています。

このシステムが稼働すると、中国政府による中国の人口約14億全ての人と、全企業が国家権力による監視とランク付けが行なわれることになります。すでに始まっている地域もありますが、社会信用が低い市民や企業には様々な制限がかけられ、航空機や高速鉄道の利用禁止、私立学校からの排除、企業に対しては、税金の上昇、投資の制限などが適用されます。
これは、国家間であれば諜報活動を行っているのと同じようなことで、中国に監視カメラが多数設置されていることは有名ですが、歩行者が横断歩道で信号無視を行うと警告音を発し、AIが顔認証によって違反者を特定して信用スコアに反映させてSNSで注意喚起するメッセージを送信するだけでなく、街頭ビジョンに個人情報と証拠映像が表示される仕組みまであったりします。
  ただ、これによって、中国人のマナーが圧倒的に良くなったという評価も多いため、リスクばかりでなくメリットも多いと評判です。自転車のシェアリングサービスでも、乗り捨て放置が多かったのに、今は改善されているようです。
中国は社会主義だからと他人事ではなく、日本でも個人の信用スコアを実施するサービスは増えてきました。消費税が10%になったことを機に、政府主導でキャッツシュレス決済が推奨されていますが、中国の芝麻信用(ジーマ信用)の信用スコアもアリババのネット決済や、アリペイなどのキャッシュレス決済がなければ実現されませんでした。経営統合したヤフーもLINEも、もともと信用スコアの外部提供を発表しており、そのSOFTBANKグループは、アリババの筆頭株主のため、さらなる信用スコアの活用が推進されるでしょう。

信用スコアが当たり前になると、信用を得るため、そしてその改ざん防止のためのセキュリティ強化が必要になります。
個人のみならず、企業としても今後ますます信用スコアについてはウオッチが必要です。 


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[タグ] 用語 トレンド 監視

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