- 概要
- 機能と特徴
(5つのステップ
①
②
③
④
⑤)
SAP ECCから SAP S/4HANAへの ブラウンフィールドの移行で
満足がいくテストができますか?
(YouTube 2分23秒:BGM・ナレーション有)
PerfecTwin ERP Editionは、実際の取引データを用いたテスト検証を可能にするPerfecTwinのERP向けに特化したソリューションです。このツールは、SAP ECC(SAP ERP Central Component)からSAP S/4HANAへの移行を支援するために最適化されて設計された自動テストツールであり、実際のERPの業務プロセスを反映した検証を実現します。
PerfecTwin ERP Editionは、移行プロセスにおけるテストの効率を向上させ、リスクを軽減することを目的としています。
特にSAP ECCからSAP S/4HANAへのブラウンフィールドアプローチの移行について最も有効で、新旧システムの比較テストを自動化し、効率的な運用をサポートします。
▷ SAP ECCのサポート期限が迫っている
SAP ECC(SAP ERP Central
Component)のメインストリームサポートは、2027年末で終了となり、その後2028年から2030年までの3年間は有料の延長サポートが提供されます。
サポート終了後は、セキュリティパッチやアップデートが提供されなくなるため、セキュリティリスクやコンプライアンス問題が発生する可能性があります。
そのため、サポートが終了したシステムを使用し続けることで、業務の継続性が脅かされる可能性があります。特に、システム障害が発生した場合、迅速な対応が難しくなります。
SAP社は、SAP ECCの後継製品として、SAP S/4HANAを提供しています。移行を計画することで、最新の機能やサポートを受けることができます。
▷ SAP ECCからSAP
S/4HANAへの移行のポイント
SAP ECCからSAP
S/4HANAへの移行は、企業のデジタル変革を促進するためにも重要なステップとなり、その実現と品質保証のためにも確認のテストは十分満足する形で行なわれなければなりません。
その移行テストでは、現行システムの機能が新システムでも適切に動作するかを十分に確認することが重要です。
それを怠った場合の移行のテストで想定されるリスクとしては、移行費用の高額化、業務中断、品質低下、チェンジマネジメントの課題などが挙げられます。これらのリスクを軽減するためには、ツールを使用したテスト自動化の検討や、段階的な移行計画が推奨されます。
▷ ブラウンフィールドアプローチでの移行の考慮点
新しいシステムをゼロから構築する方法であるグリーンフィールドアプローチに対して、既存のシステムを活用しつつ新しい機能を追加する方法であるブラウンフィールドでの移行アプローチの場合は、現行システムの機能が、新システムでも適切に動作するかを確認することがとても重要になります。
具体的には、現行のシステムのすべてのトランザクションが、新システムでも正常に稼働できるかどうかを確認することが必要になります。
そのためには、膨大な労力と数多くの確認作業が必要になるため、テストを自動化するツールを使用することが、時間とコストの削減のみならず、テスト品質の向上を図る有効な手段となります。
▷
移行のためのテストデータや、テストシナリオの作成手順
テストデータの作成には、既存のSAP
ECCシステムから、顧客データ、製品データ、取引データなどの必要なデータを抽出します。
抽出したデータをクレンジングし、重複や不整合を排除して、移行後のデータ品質を確保します。
クレンジングされたデータを基に、テスト用のデータセットを生成します。
テストシナリオの作成には、例えば、受注処理、請求処理、在庫管理など移行対象の業務プロセスを特定し、それぞれのプロセスに対して入力データ、期待される出力、実行手順などを含めテストシナリオを作成します。
こうした作成手順を効率化、自動化するためにもツールの使用が有効です。
既存システムの実際のトランザクションのデータでテストしたい
PerfecTwin ERP
Editionを使えば、SAP ECCの既存システムのトランザクションデータを収集して利用することにより、実際の業務で使用されているデータを、容易にテストデータとして使用することが可能になります。
新規システムでテストするシナリオを簡単に作成したい
PerfecTwin ERP
Editionの『spec analyzer』によって、ウェブブラウザ(SAP GUI)からUI Recording方式でシナリオを生成できます。それらは、画面にてT-code、field
name、valueなどのフィールド情報値が抽出されたことを確認できます。
登録したシナリオに対して、Recording時に抽出された詳細情報をユーザーの意図に応じて編集することもできます。
移行対象の既存システムの仕様を知りたい
PerfecTwin ERP Editionは、UI
recording方式で生成した内容を表示しながら、新規のSpecとT-codeが同一の業務を指定して、すでに収集しているデータの中から、既存システムのspecを生成することができます。
これにより、移行テストの対象となる業務の既存システムの仕様を比較的容易に把握することができます。
新旧システムを比較してテストするルールを作成したい
PerfecTwin ERP
Editionは、収集した既存のトランザクションのデータをテストデータとして活用できるように、インプットデータのRequestフィールドをマッピングしたり、アウトプットデータのResponseフィールドをマッピングして、テスト結果の判定条件などを登録できます。
移行テストの実行結果をまとめて分析したい
PerfecTwin ERP
Editionは、画面でテストの実行履歴を確認でき、テストは好きなだけ繰り返し実行できます。テスト結果がダッシュボードに出力されるので、グラフ化して分析が容易になります。
(各項目のマウスオーバーで解決策を表示、クリックで非表示切替をします)
PerfecTwin ERP Editionの概要
PerfecTwin ERP Editionは、SAP ECCからSAP
S/4HANAへのマイグレーションを最適化したERP専用エディションです。
このツールは、実取引データに基づく自動テストを実施することで、システム移行の際のリスクを軽減し、効率的なテストプロセスを提供します。
実際のトランザクションデータを使用したテストは、データ収集、テストケースを生成、テストを実行、結果分析の移行テストの流れに沿って支援いたします。
PerfecTwin ERP Editionの機能と特徴
PerfecTwin ERP Editionは、SAP S/4HANAへの移行について、統合テスト(UAT/E2Eテスト)段階で主に使用します。
開発がほぼ完了したら、テストの事前準備を開始します。
それぞれのステップについて解説します。
① 既存のデータを収集
SAP ECCのサーバーに対し、パケット収集エージェント(キャプチャ)を導入してトランザクションデータを収集し、PerfecTwin ERP Editionに収集されたパケットをパースしてデータを保存します。
(1) 既存のERPシステムからトランザクションデータを収集
統合テストの1~2ヶ月前に現在の運用サーバーにエージェントをインストールすることにより、データ収集環境を構成します。
(2) 収集されたパケットをパースしてデータを保存
キャプチャしたパケットデータをテストデータとして使用できる形でParsingします。
② 新規Specを抽出
SAP S/4HANAのFuture state基準でテストシナリオを登録する機能です。
このシナリオを基準に、実際のトランザクションデータを適用したテストケースが自動的に実行されます。
画面スキャンはスペック定義のためのものであり、テストケース生成用途ではないため繰り返し実行はしません。
(1) ウェブブラウザ拡張プログラムである『spec analyzer』をインストール
(2) ウェブブラウザ(SAP GUI)からUI Recording方式でシナリオを生成
(3) UI recordingが終了後、画面にて、T-code、field name、valueなどのフィールド情報値が抽出されたことを確認可能
(4) 登録完了したシナリオに対してRecording時に抽出された詳細情報(Request/Responseのfield値)の確認が可能
抽出された値を任意に変更してテストシナリオを修正したい場合など、ユーザーの意図に応じて編集することもできます。
③ 既存Specを抽出
先に生成したFuture specとマッチングしてテスト実行できるCurrent specを登録します。
この時、Current
specは最初の段階で収集したCurrent dataからT-codeが同じ業務を選択して登録できます。
(1) 画面のテストシナリオリストから、事前に生成したシナリオを照会
(2) テストシナリオの選択により、Future spec、Current spec、Testing Ruleの3つの下位リストが照会されます
(3) Future specは前段階でUI recording方式で生成した内容が表示され、これとマッチングされるCurrent specを登録可能
(4) すでに収集しているデータの中から、Future specとT-codeが同一の業務を選択してCurrent specを生成
④ Testing Ruleを生成
収集したReal transaction dataをテストデータとして活用するために、FutureとCurrentのInput/output
parameterをマッピングする段階です。
前段階で生成した新規/既存Spec間のマッピングルールを定義、類似度ベースの自動マッピングと手動マッピング方式を提供します。
(1) テストシナリオリストから一つのシナリオを選択してツリーを展開し、Testing Ruleの下位メニューからruleを生成することが可能
(2) Testing Ruleを登録する画面は、ConfigurationタブとVerificationで構成されます
(3) Input parameterをマッピングするためにConfigurationタブを選択
この時、データ値の類似度に基づいてruleを推薦するAutomapping機能、UIで推薦する値またはすでにキャプチャしたデータを選択してマッピングできるeasy
mode、ユーザーが直接key-inでfield名を入力できるadvanced modeがあります。
これら3つの方法の中から選択して、input parameterをマッピングします。
(4) Output parameterをマッピングするためにverificationタブを選択
このタブでは、テスト結果を検証するためのOutput parameterをマッピングします。(結果として期待される値とテスト実行結果値をマッピング、判定条件登録)
⑤ テスト実行&結果を分析
既存の実際データを新規SpecのRequestフィールドに適用し、実際のトランザクションを再現できるので、テスト実行を行います。
マッピングルールによるテスト結果の判定により、Failの場合の原因の提供や、テスト結果分析を提供するので、結果を比較して分析して、繰り返しテストが可能です。
(1) 事前準備(Current data抽出、Future/Current spec生成、Testing Rule生成)がすべて終わったら、テストが実行可能
(2) テストは好きなだけ繰り返し実行でき、メイン画面でダッシュボードの形で照会可能
※掲載されている会社名、 商品名は、 各社の商標および登録商標です。