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2020.06.23

日本が誇るスーパーコンピュータ

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スーパーコンピュータのTOP500(2020 JUNE)で、日本の理化学研究所と富士通が開発した「富岳」が、先代の「京」以来8年半ぶりに世界最速となるランキング1位に輝きました。

日本が誇るスーパーコンピュータ
「富岳」は、ARMプロセッサーの富士通製48コアのA64FX SoCを搭載し、倍精度演算性能を競うHigh Performance Linpack(HPL)において、これまで4期連続1位を誇ってきたIBM製の「Summit」の148 PetaFlopsに対して、約2.8倍となる415PetaFlopsという驚異的な数値で圧勝しました。
さらに、実アプリに近い演算の性能を測る「HPCG」、ビッグデータ処理に関する性能を測る「Graph500」、AI連処理の性能を測る「HPL-AI」でも1位を獲得して、世界初での同時4冠を達成しました。また、「富岳」は、省エネ性能を競うGeen500でも9位に付け、約3万世帯分に相当する電気量で年間約20億円の電気代が必要だった「京」に比べ、消費電力は3分の1以下で、省エネ性能は18倍以上になります。
「京」の100倍の性能を目指して作られた「富岳」ですが、ピーク時には、1ExaFlopsを達成しているとのことで、まさしく処理速度だけでも100倍近い性能を実現しています。
数年前にはスパコンへの巨大な投資金額で米国や中国に見劣りがして、もはや1位奪還は無理だと思われていたのに、今回日本のスパコンが圧倒的な力を見せつけることができたことは、なんと喜ばしいことでしょう。

Green500(2020 JUNE)では、なんと日本は、1位、3位、4位を獲得し、その中でも「富岳」のプロトタイプであるA64FX prototype を抑え、PEZYや、NVIDIAさえも飛び越して、AIベンチャーとして知られているPreferred NetworksのMN-3が、1位になったことはとても称賛されるべき出来事です。
このPreferred Networksという会社は、スパコン専門企業ではなく、むしろIoT分野でのディープラーニングで有名なスタートアップで、多くの大企業とも提携していて、既に企業価値が2,000億円以上と称される世界屈指のユニコーンとなるAIの技術集団です。
そして「MN-3」は、深層学習フェーズに最適化した専用のディープラーニング・プロセッサー MN-Core を搭載し、1.62PetaFlopsの処理性能で、21.1GigaFlops/Wの消費電力性能を達成しています。
多くのIoTデバイスがAI搭載となってきている現状で、「エッジヘビーコンピューティング」を提唱しているPreferred Networksが、Green500の1位に輝いたことは、今後の自働化を進める上でたいへん意義があることです。
こうしてみると、日本はスパコン分野でトップを独占できる素晴らしい技術大国だとあらためて認識できます。


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