2020.02.03
データサイエンティストの役割
ディープラーニングが比較的身近になり、クラウド等でもオープンソースで使用できるようになると、だれでも簡単にAIを使用できるイメージになりました。
ただ、遊び程度で使用してみるのであれば、サンプルデータで
AIを動かすことはそんなに難しいことではないのですが、実際にビジネスで
AIを使用するとなると、話は別です。勉強して、ディープラーニングを使えるレベルに達したとしても、それは
AIのオペレーションができるという意味合いにしかならず、課題や正解のデータが用意されている前提でしか
AIを動かせるということになりません。
実際にビジネスで
AIを活用するには、どういった課題について、どんな正解が出てこればよいのかを明確にするために、どういったデータを集め、そのデータをどのように整形して、どういった
AIの枠組みの中で、どんなアプトプットが出ればよいのかなど、実行するための環境整備がとても重要です。
だからこそ、
AIの仕組みや特性を把握し、統計学や情報処理の知識が豊富で、企画力やコミュニケーション能力に優れた「データサイエンティスト」が求められています。
データサイエンティストは、統計解析やITのスキルが高くいろいろな数式やツールを使ってデータを分析し、データに基づいた合理的な判断で、企業経営の意思決定などをサポートするデータサイエンスを専門に取り扱う研究者です。
まず、データサイエンティストに求められるのは、多くの情報を集め、その中からどんな課題を解決するのかを明確にして、その課題解決にはどういったデータを集めるべきかを決定することです。ロジカルシンキングでいうところのイシュ―を決定するところから始まり、データサイエンティストは、論理的思考能力などのビジネススキルも必要になります。
そして、膨大なデータを分析するためには、データベースやプログラミングなどの幅広いIT知識が必要で、更にデータを分析して予測を行うためには、
AIなどの分析ツールの知識や、確率や統計、微分積分、行列といった数学の知識、回帰分析やデータマイニングといったデータ分析処理手法の知識などが必要です。
今後、ますます
AIが企業の業務にも普及していくと、データサイエンティストの企業活動における影響力が増し、データサイエンティストとしていかに優秀な人材を多くを育て確保できるかが、企業にとって重要なカギになっていきます。
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