2019.10.11
シンギュラリティの由来
近年流行語のようによく耳にする「シンギュラリティ」という言葉ですが、テレビなどのITリテラシーが低いメディアに「2045 年にAIが人間の脳の能力を超えること」のように表現されてしまっているのが残念です。
IT分野では、「技術的特異点」と呼び専門用語のように扱っていますが、解釈は人によって異なるようです。ただ、技術的特異点の考え方は、かなり昔からいろいろな学者が言及しており、その多くがコンピュータが人間の知的能力を凌駕する世界が来ることを表しているようですが、2005年のレイ・カーツワイル著“The Singularity Is Near"という本の内容が、最近のAI ブームに乗ってよく使われるようになりました。
この本の記述によって2045年にシンギュラリティがやってくると噂になっているわけですが、彼は、コンピュータの能力が指数関数的に増大し、シンギュラリティに達すると、人類の10億倍以上の能力を持った非生物学的な知能が生まれ、人類を根底から覆すような変革が起きるとしています。
確かにコンピュータの性能は驚くほど向上し、1997年チェス世界チャンピオンに勝利したディープ・ブルーは、スマートフォンの性能に追い越され、今ではポケットに入るサイズです。
ただこの本には、6つの進化のエポックが出てきて、シンギュラリティは、5番目のエポックの人間の技術と知性の融合で始まるとしています。シンギュラリティ以前に、ナノマシンは脳内に直接挿入できるようになり、脳の認知や感覚を拡張して、
まだまだ、SFの世界ののようなシンギュラリティですが、未来学者カーツワイルが2005年に予想した内容は、現時点でかなり多くの部分が的中しているため、やはり無視できず期待が高まります。
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