2019.08.21
APIエコノミーは自動化を推進する
APIエコノミーという言葉が、近年メディアでも取り上げられるようになりました。
APIは、言わずと知れたアプリケーション プログラミング インターフェイスのことで、プログラム同士を繋ぐための規格や仕様ということになりますが、これにエコノミーという言葉が加わることによって、
APIによって繋がるビジネス経済圏といったような意味合いになります。
つまり、開発業者や、販売会社、消費者など業界の枠に縛られず場合によっては、国境を越えて
APIでアプリを繋ぐことによって企業や組織がお互いに共存共栄をする特定のビジネスの世界が創り出されてきているようです。
たとえば、Web上に公開されている地図情報のオープン
APIを使って、旅館やホテルなどの宿泊施設のマップを表示できるアプリケーションや、会計システムの
APIを利用して、経費精算する仕組みなど、
APIを利用する側だけでなく、
APIを公開した企業も相乗効果で利用者の拡大や、作業の効率化を図って満足度を高めている例が多く存在します。
以前は、
APIは有料のオプションとして販売するビジネスモデルも多かったのですが、あえて無料で
APIをオープンに公開することにより、広く利用者拡大を狙う企業も多くなりました。
APIが公開されていると、クラウドのマイクロサービスの開発のように、既にある小規模のアプリをいくつも繋げることによって目的とするシステムの開発が効率よく作成できるので、
APIを利用する企業は、その部分を新たに開発する手間も時間も省けて、優良な機能を手に入れ、自分たちの本来の得意分野に注力することができます。
APIで繋がるプログラムは、それ自体も増殖され、利用する範囲もどんどん拡大されています。Web
API用の記述の標準化のために、マイクロソフト社など大手企業らにより「Open
API Initiative」が発足されたり、経済産業省がHEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)のXMLやJSONなどの
APIに関する標準化のための仕様書を公開したり、スマートフォンから、ヘッドフォンやスマートウォッチといった外部のデバイスとの通信用の「デバイスWeb
API」のコンソーシアムが設立されたりなど、多くの企業や組織で
API が利用できる環境が整ってきました。
今では、AIを作る技術がなくても、
APIを利用することで
RPAなどと組み合わせて、比較的容易に
AIを活用した自動化システムを開発することができます。
今後ますます、
APIエコノミーは拡大を続け、企業の業務効率化、自動化、収益拡大に貢献するでしょう。
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